当院の無痛分娩
当院では、硬膜外麻酔(こうまくがいますい)を用いた無痛分娩を行っています。
痛みを和らげながら、できるだけ安心・安全に出産していただくことを目指しています。
(当院の Instagram ・Facebook はこちら。当院の雰囲気や実際の体験談が気になる方は、ぜひご覧ください。)
■ 無痛分娩の方法について
当院では、計画無痛分娩を基本としています。
これは、陣痛が始まる前にあらかじめ分娩日を決め、麻酔を早めに導入することで、陣痛の痛みを感じにくくする方法です。
急に陣痛が始まった場合でも、平日昼間など安全に管理できる状況であれば、対応可能な場合もあります。
■ 痛みのコントロールについて
当院の無痛分娩では、分娩が始まる前に麻酔を導入するため、あらかじめしっかりとした鎮痛効果を得られるように準備します。
痛みの程度には個人差があるため、その方の状態に合わせて鎮痛薬の量を調整し、できるだけ快適にお産が進むようにサポートします。
鎮痛効果が強く出る方の場合、痛みをほとんど感じることなく出産できることもあります。
一方で、いきみにくい場合などには、麻酔の量を調整するなどし、柔軟に対応しています。
※麻酔の効果には個人差があり、すべての痛みを完全に取り除けない場合もあります。
■ 無痛分娩のメリット・リスク
無痛分娩には以下のようなメリットがあります:
- 陣痛の痛みを軽減できる
- 出産に対する恐怖感が少なくなる
- 体力の消耗を抑えられる など
一方で、麻酔による副作用や合併症のリスクもゼロではありません。
安全に実施するため、妊婦さんの健康状態や分娩の経過をしっかりと確認しながら行います。
■ ご予約・ご相談について
無痛分娩をご希望の方は、妊娠16週以降からご予約が可能です。
希望される方は、お早めにご相談ください。詳しい内容や注意点については、診察時に医師からご説明いたします。
ご不明な点があれば、お気軽に医師またはスタッフまでおたずねください。
無痛分娩のメリット
- 陣痛の痛みが軽くなります。陣痛の痛みを軽減することによって、落ち着いて分娩に臨めるため、さまざまな副次的なメリットも生まれます。
- 上半身には麻酔がかかっていませんので、生まれた赤ちゃんを見届けて、すぐに抱っこをすることができます。
- 外陰部や腟を縫合する時の痛みを軽減します。
- 特にお産の傷が大きいときにメリットがあります。自然分娩では局所麻酔薬を用いて縫合しますが、傷が大きくなると効果が不十分になることがあります。
- 分娩後の回復が早い傾向にあります。
無痛分娩のリスク
※こちらの同意書をご参照ください
硬膜外麻酔について
無痛分娩の標準的な方法です。背中から細いチューブ(硬膜外カテーテル)を挿入し、鎮痛薬を注入します。痛みに応じて、出産が終わるまで薬の量を調節します。
●無痛分娩を開始するタイミングなど
原則、陣痛が始まる前に、無痛分娩を始めます。
無痛分娩を開始した後は、血圧などを定期的に観察します。また、赤ちゃんの心拍モニターも継続して行います。
当院では安全に無痛分娩を行うため、頻回に麻酔レベルの確認を行っています。合併症発生時にも適切に対応できるように、講習受講、スタッフトレーニング、各種薬剤や呼吸補助などの態勢を整えています。
(1)インフォームドコンセント
合併症に関する説明を含む無痛分娩に関する説明書を整備しています。
同意された後であっても、いつでもやめることができます。
(2)無痛分娩に関する人員体制
当院は、無痛分娩麻酔管理者(山口俊一)を配置しています。麻酔科専門医も配置しています。無痛分娩管理者は、当院における無痛分娩の麻酔に関する責任者です。無痛分娩麻酔管理者は当院の常勤医師であり、産婦人科専門医を有し、必要な講習会および救急蘇生コースを受講しています。麻酔科専門医または産婦人科専門医が無痛分娩の麻酔を担当します。
(3)無痛分娩に関する安全管理対策
当院は、無痛分娩に関する以下の安全管理対策を行っています。
①無痛分娩マニュアルを作成し、担当職員への周知徹底を図っています。
②無痛分娩看護マニュアルを作成し、担当職員への周知徹底を図っています。
③ 当院に勤務する職員が参加する危機対応シミュレーションを少なくとも年1回程度実施しています。
*急変時は自施設で一次対応後、他施設と連携し治療を行います。
(4)無痛分娩に関する設備及び医療機器の配置
蘇生設備及び医療機器を配備し、すぐに使用できる状態で管理しています。
救急用の医薬品を配備し、すぐに使用できる状態で管理しています。
母体用の生体モニターを配備し、すぐに使用できる状態で管理しています。
(5)当院の無痛分娩料金
・計画無痛分娩の場合、通常の分娩費用に加え無痛分娩費用として10万円が加算されます。
・計画無痛分娩予定のかたが予定外に陣痛がきて無痛分娩を行った場合はさらに2万円が加算(計12万円)されます。
・計画外のかたが急遽無痛分娩を希望された場合は13万円が加算されます。(平日8時半~18時)
・計画外のかたが時間外に急遽無痛分娩を希望された場合は15万円が加算されます。(平日18時~翌8時半・土日祝日*対応できない場合もあります)
当院の無痛分娩実績
2023年 無痛分娩件数: 66件
2024年 無痛分娩件数: 96件
2025年1月~6月 無痛分娩件数:61件
【2015年(移転改築後)~2023年 9年間】総分娩数:4,198件・帝王切開数:448件(帝王切開率11%)
